30周年記念誌(30th ANNIVERSARY)
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本日は、当協会の設立30周年記念式典にご列席賜り誠にありがとうございます。当協会は、社団法人日本建築あと施工アンカー協会として、建設大臣から設立が許可されてから、今年の12月27日をもちまして満30年を迎えます。これもひとえに、ここにお集りの皆様初め、多くの方々のご指導、ご鞭撻並びにご尽力の賜物と心より感謝申し上げます。思い起こせば30年前、あと施工アンカーの設計および施工技術の向上を図り安全性を確保することで、良質な建築物の整備に貢献し、国民生活の向上に寄与するという目的でスタートしました。しかし、当初は協会の財政は厳しく、協会の会員の皆様から会費の前払いをお願いして凌いでたこともあったようです。このような手探りのスタートでしたが、審議委員会のご指導のもと、資格制度並びに製品認証制度を立ち上げてきました。おかげさまで今日、有資格者は6万4千人を超え、認証製品は1,500品番を超えるまでになりました。これまでに阪神淡路大震災や東日本大震災など数々の震災がありましたが、調査研究事業の一環として、あと施工アンカーの被災状況を調査し、公表を行ってまいりました。2013年には技術センターを開設し、東日本旅客鉄道株式会社や独立行政法人都市再生機構などとの共同研究を実施しました。これらの活動を広く知っていただくために、2019年には大阪府に西日本分室を開設しました。2020年には、独立行政法人製品評価技術基盤機構によるJNLA認定を受けた試験センターを立ち上げました。これによりまして、公的試験機関としての事業も展開できるようになりました。施工技術向上のための技術者の養成については、2021年に注入式施工士と点検士の資格認定試験を開始しております。今年度は、新たに診断士の資格試験を検討しており、さらに、登録あと施工アンカー基幹技能者の講習と試験を開始いたします。また、昨年度より、あと施工アンカーの研究助成制度を立ち上げ、本年8月21日一橋講堂にて、研究成果の講演会を行います。本日ご列席の皆様におかれましては、ぜひご参加いただければ幸いです。これまでの30年間に感謝しつつ、これからの30年に向けて更なる発展と充実を図り、社会に貢献して参りたいと思っております。今後とも、皆様方の変わらぬご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げ、私の挨拶とさせていただきます。14| 安心・安全を30年~30周年記念誌~14| 安心・安全を30年~30周年記念誌~一般社団法人日本建設あと施工アンカー協会会長  安 永 裕 信開会の辞

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