30周年記念誌(30th ANNIVERSARY)
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話がかかってきまして「いっぱい刷ったんだけど、会社が倒産してしまいました。在庫があるのですが、いりませんか?」と言われました。これまた困りまして、値段を聞いたら10円だとか100円だとか高くなさそうで、JCAAさんに皆さんに配ったらいかがでしょうかとお伝えしたら、たしか50円程度で購入いただきました。それでおそらく、会員の皆さんに配っていただいたかと思います。1994年に、建設大臣認定の認可がございました。今は公益法人を除いて設立が簡単でございますが、その頃は大変審査が厳しくて、まず資金も持ってなきゃいけないし、技術も持ってなきゃいけないし、ということで、NCAAの先輩たちは大変苦労されたようです。ですが、予想より早く大臣の認可がおり、他の法人化を目指していたグループが羨ましがるくらいだったようです。それよりあとの話はもうお話にございましたし、私が申し上げるより皆さんの方がご存知だと思います。最後に一つ、今でも印象に残っていることですが、資格審査、施工士の試験のスタートの際に、技術試験の話が出ました。施工士はとにかく穴を開けられないとだめなんだと。様々な試験問題を松崎先生や田中先生と考えましたが、学校の先生がやっていると理屈に走りすぎてしまい、あと施工アンカーの穴を開けるために、理論だけを勉強しても仕方ない、それよりも穴が開くのかどうかの方が大事ではないか、というような議論をいたしました。協会の方々はそんな試験が本当にできるのかと心配されたようでございますが、今でも実際やっているんですよね。僕はこれが一番良かったものの一つではないかと思います。コンクリートと鉄を、異なった材料を繋ぐというところが建設では難しいところと思いますが、これからも技術の開発と技術者養成に尽力いただければと思います。本当にありがとうございました。20| 安心・安全を30年~30周年記念誌~20| 安心・安全を30年~30周年記念誌~

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