30周年記念誌(30th ANNIVERSARY)
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私は間もなく75歳になります。施工会社に入社したのは21歳の時でした。現場でのあと施工アンカーの打設作業を担当していました。現場での施工本数は200万本以上施工した経験があり、あと施工アンカーの事なら何でもわかっているつもりですがまだまだ勉強不足と日々精進致しております。53年前のある日、大手設計会社の依頼で1インチのカプセルタイプのアンカー施工を依頼されたものの、当時まだ見た事も聞いた事もないアンカーで施工方法が解らず、メーカーに問い合わせをして現場での指導を受け、初めてカプセルタイプのアンカーの施工をしましたが、今は普通に使われている接着系アンカーの打設工事でした。その後独立開業しましたが、今日までの54年間、半世紀以上あと施工アンカーと関わってきました。前身である日本コンクリートアンカー工業協会の設立と同時に入会をし、10年後に法人化が認められ一般社団法人 日本建設あと施工アンカー協会となった後も会員として現在に至っています。協会の理事も22年目となりました。これまでの協会の仕事の中でも一番印象に残っているのは、技術センターの設立を任されたことです。千葉や埼玉などの候補地選定から始め、現在の技術センターのある物件を取得する事になり、交渉から8日間で支払いを済ませ不動産登記まで漕ぎ着けました。しかし、建家の壁や屋根は痛みが目立ち、改修工事も必要とのことで、事務局の担当者とも連携をしながら、建設会社との打合せには何度も大阪から現地に足を運びました。こうして2013年に設立したこの技術センターは、関東甲信越支部の実技試験会場や、クリープ試験の委託業務、その他の講習会場として使用出来、他会員会社にも貸し出しもできる事になり、協会にとってもシンボル的な拠点となったと思います。また、資格認定事業の実技試験の事前説明員としても、全国の各支部へ出向いて参りました。若手の優秀な人材も育ち、それぞれに熱心に活動して頂いており安心しています。あと施工アンカーの重要性が社会に認められ協会での資格や種類も増え、今後ますます業界に対する責任が重くなり、より一層の努力が必要と思われますが、まだもう少しは協会のお手伝いをしたいと思っています。私とあと施工アンカーの出会いは、様々な人や仕事を結びつけてくれた良い出会いであったと深く感謝しています。44| 安心・安全を30年~30周年記念誌~北辰工業株式会社代表取締役  藤 原 義 隆あと施工アンカーとの出会い

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