一般社団法人日本建設あと施工アンカー協会は1993年（平成5年）に社団法人日本建築あと施工アンカー協会として発足し、このたび30周年の歴史を刻むことができました。30周年記念事業の一環として、創業から現在までの足跡を記録としてとどめるため、関係資料の収集・編集を行い、ここに「JCAA30周年記念誌」を発刊させていただきます。発刊にあたりましては『30年を振り返り次の30年に向け基礎を固める』の基本方針のもと、今までお世話になった方々への感謝の気持ちと、これからの30年に向けての協会としての在り方を明確化し、更なる基礎固めを行ってまいります。当協会の前身は1984年に設立された日本コンクリートアンカー工業協会（NCAA）ですが、その当時、あと施工アンカーの需要が拡大していたにも拘らず、製品の品質基準や統一された試験データ及び施工基準等がまとまっていないという状況でした。それに関し建築学会等で「構造部門にも安心して使えるアンカー」の声が高まり、関係官公庁のお声掛けでメーカー17社の品質・機能等の調査が行われ、実験結果に基づいた「あと施工アンカー設計要領」が発表されることになったのが、NCAA発足のきっかけであると理解しております。協会の発足当時は財政も厳しく、会費の前払いの要請等で凌いできたこともあったようです。このような手探りのスタートでしたが、審議委員会の皆様のご指導もあり、資格制度や製品認証制度を立ち上げ、ようやく健全な運営ができるようになったと聞いております。現在では、資格認定事業・製品認証事業・調査研究事業という３本の柱で、コンクリート構造物と「もの」を「つなぐ」という使命のもと、安心・安全に使えるあと施工アンカーの普及に取り組んでおります。最後になりましたが、これまであと施工アンカー業界が発展し今日に至りましたことは、関係官庁並びに第三者機構的委員会の先生方のご指導の賜物と思っております。またご協力いただいている関係団体の方々や、当協会を支えてこられた会員の方々や理事の方々に感謝しつつ、これからの30年を更なる業界発展のため尽力してまいりたいと考えております。これからも更なるご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。安心・安全を30年～30周年記念誌～ ｜3一般社団法人日本建設あと施工アンカー協会会長 安 永 裕 信JCAA30周年記念誌発刊にあたって
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