外の用途に使用することが可能となった。また、同告示にあわせて、(一財)日本建築防災協会が設置したあと施工アンカーガイドライン策定委員会において、取り纏められた「接着系あと施工アンカー強度指定申請ガイドライン」では、あと施工アンカー単体の性能評定を行う機関は、あと施工アンカー単体の構成部品や製品、試験方法、試験結果の妥当性、施工内容を熟知し、その適切さを評定できる能力が必要とされていることから、当協会では、あと施工アンカー単体の性能評定を行う委員会として「あと施工アンカー告示対応認証委員会」を設置し、2022年度から申請に応えられる体制を整えた。製品認証委員会または工法・製品認証委員会で取り扱う製品認証の概要は次のとおりである。1) 対象製品製品認証の対象は、下記の2種類の製品である。①金属系あと施工アンカー製品(以下、金属系アンカーという)②接着系あと施工アンカー製品(以下、接着系アンカーという)2) 申請者製品認証申請者は、製品認証製品(以下、製品という)の製造業者または発売元(又は輸入元)となって、製品の供給を行うことを業とする当協会の正会員で、会員の義務を履行している者である(あと施工アンカー取扱い企業は、所定の手続きを経て当協会の正会員となることができる)。3) 申請要領製品認証の申請は、下記の書類を協会に提出する。・申請書(種類別、形式別に)・申請品種明細書・品質、性能に関する資料(品質証明書、性能試験成績証明書添付)・施工要領に関する資料・品質管理、製造管理に関する資料・製造、販売に直接関与する企業の継続性、信頼性に関する資料・製造、販売の見本等、その他認証委員会が指定したもの4) 認証審査申請者からの申請に基づき、製品認証委員会または工法・製品認証委員会において、下記のような事項について審査し、別に定める審査項目を満たした製品を認証する。①構成部品の素材、接着剤などは、JIS規格品又は同等以上の品質を有するもので、JIS規格に基づく材質証明書を有し、かつ所定の精度で製造されているもの。②製品の耐久性に問題がなく、固着や硬化がスムースであるもの。③使用できる環境条件が基準に適合し、使用方法、施工精度に問題がないもの。④固着の力学的性能に関して試験を行い、基準に適合した性能を有することが確認され、試験検査証明書のあるもの。⑤製品の品質管理、製造管理などがISO品質システム審査登録制度の認証登録を受けているなど、適正な品質管理が行われているもの。なお、工法・製品認証委員会が所管する工法・製品認証では、別に定める審査基準に従って、あと施工アンカーの施工法(使用穿孔機械、穿孔方法、固着方法)と一体で、あと施工アンカーの終局耐力や剛性を認証する。認証基準は、①適用範囲、②施工、③構成部品、④製品等から構成されている。特に、施工に関しては、当協会認定のあと施工アンカー資格者で、かつ、申請工法に関する講習会を受講し、その受講修了証を有する者等、申請工法の施工に精通していることが求められる。5) 製品認証の種類製品認証委員会における認証では、ハンマードリルでの施工を前提として、申請者からの申請に基づき、次の3タイプがある。・タイプA…… 部品の形状、寸法等の項目でタイプBの基準とは異なるものの、タイプBと同等以上の品質と評価された製品。認証基準に定められた15項目を超える審査項目は、認証委員会が認めた場合に適用する。・タイプB…… 製品認証基準の項目の全て(15項目)を満たし、アンカーの機能を発揮させるために十分な品質性能を有すると評価された製品。形状、90| 安心・安全を30年~30周年記念誌~ 4 製品認証制度の概要
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